「アサヒ ザ・マスター」試飲しました。
久々に
ビールの新商品の試飲缶が届きました。
2009年5月26日発売のアサヒビール 「アサヒ ザ・マスター」 (ビール)です。
キャッチフレーズが
「キレを極めたアサヒが、コクを極めると、こうなりました。」
「味わい深く、薫り高い アサヒ ザ・マスター」
「味わいビールの傑作」
パンフレットには
「アサヒビールが作り上げた本場ドイツの味わい。
麦のコクと飲みごたえ、高い薫りが特徴のアサヒ ザ・マスター誕生」
「ドイツの高度な醸造専門資格『マスター』。
日本ではアサヒビールにのみ存在する『マスター』が監修しました。」
「長年培ってきた技術を結集し、コク、薫り、程よい苦味の
すべてを高いレベルで実現しました。」
・1516年制定「ビール純粋令」に基づく、大麦(麦芽)・ホップ・水のみ使用
・深い味わいのドイツ産麦芽を一部使用。ホップは高い薫りを産むドイツ産
・ドイツで長い歴史があり、今なお最も愛されている味わいと薫りが特徴のピルスナータイプ
*酒屋より*
なぜこの時期にアサヒがビールの新製品を発売したかと言えば
「プレミアム戦争に参戦した」ということではないでしょうか。
「プレミアム戦争」とはエビス・プレミアムモルツの一騎打ちに、一番搾りが麦100%になったことによる
「ディスカウント・プレミアム」として三つ巴になったという見方があり、そこにアサヒも乗り遅れまいとしたのではないか、と。
現行の「プライムタイム」は2月で終売となりましたが、「贅沢な時間」という切り口では味という訴求が弱かったのかもしれません。
「熟撰」はもともと業務用で、和食店において、ビールの香りが和食の香り(アフターフレーバーとして『味』として認識される香り)に被って、味を損なうことのないように開発された商品のため、家庭では和食との「食べ合わせ」は評価されにくいと思われます。
そして今回発売した「アサヒ ザ・マスター」の訴求ポイントは
「本物感」ではないかと。「本場ドイツ」というオーソリタティブ・ステイタス(権威による地位)を利用したのでしょう。
既にプレミアムモルツが「世界で一番うまい」という確たるステータスを持ってしまったため、どんなに作ってもそれ以上「うまい」ということは難しく、それに対抗するものは
「本物感」「原点回帰」しかなかったのかもしれません。
実際に飲んでみましたが、確かにきちんとした麦芽やホップの味わいが利いていてバランスがいい。昔飲んだ「小江戸ブルワリーの伝説のビール職人(ドイツの大使館にお墨付きで納入されている本格ドイツ派ビール)」を髣髴とさせる味わいでした。プレミアムモルツが「麦芽とホップ2倍」という味と香りの濃さで評価されているのに対し、無骨な純粋さを感じるものでした。
価格がプレミアム価格なのか通常ビール価格なのかわかりませんが、プレミアム愛飲層にどのように評価されるか楽しみです。