日経MJ(業界新聞)によるとイギリスで「フェアトレード」商品の売上が急速に伸びているらしい。
フェアトレードとは何ぞ?ということで記事を引用すると「穀物などの商品価格の変動を問わず、途上国の生産者に対して生産コストを上回る価格で生産物を買い取る仕組み。1980年代後半にオランダで始まった。コーヒー豆の市場価格が暴落、各地でコーヒー農園が路頭に迷う事態に陥ったのを見かねたのがきっかけ。
英国では慈善事業を手がけるオックスファムやクリスチャン・エイドが92年貧困撲滅に向けた個別の活動を「フェアトレード基金」に統合・・・」とのこと。私はいままで何かの「不公正貿易に対する公正(フェア)な取引」なのかと思ってた・・・汗
フェアトレード商品には認証マークがつき、イギリスではそういう商品が目にとまる機会が増え、消費者の購入意欲も一気に高まったとのこと。
しかし果たして日本ではそれは受け入れられるのか?少々疑問である。なぜなら日本人が「人のため」にどれだけ金を出すかが疑問だからだ。
ロハスにしたって、「健康で循環社会のため」といいながら本当に社会のためにカネを出している人間がどれだけいるか。飲料にしたって循環型にしたいならリサイクル瓶が一番ロハス的なものを、重いし手間だと積極的に手にとっている人を見たことがない。メーカーにしたって、個人向け商品で瓶をリサイクルしますというのを発売したなんて聞いたことがない。
もともと文具業界にいた時も、リサイクルペーパーに対してイギリスでは「リサイクルコストがかかっているのだから新しいものより高くて当然」と割高を承知で購入するのに対し、日本では「中古品なのに割高とはけしからん」と利益を削って同じ価格にしないと売れないという始末。
他にも「エコカード」といってカードを使うと利益の一部が植樹基金に当てられますなんてのがしばらくCMに登場したが、その後お見かけしないところをみると誰も加入しなかったのだろう。
ちなみにこの「フェアトレード」、浜松にもフェアトレードショップというものが存在する。板屋町の新興街区の一角にあり、フェアトレードの元祖コーヒー豆を使った「浜松珈琲」を初め各種商品が取り扱われている。
はたしてかつての「エコノミックアニマル」から「エゴノミックアニマル」と変わりつつある日本人にフェアトレードの風は吹くことを祈る。