サントリー「モルツ・ザ・ドラフト」2014年春発売

プレミアムモルツにて、長年の悲願だったビール業界売上第三位を達成したサントリーが、基幹商品だった?「モルツ」を一部「モルツ・ザ・ドラフト」に今年春より順次切り替えを発表。

基本「飲食店」での飲用を想定しているらしく、「樽」と「瓶」のみ切り替えで「缶」はそのまま「モルツ」ということらしい。それでは業務用商品かというと、瓶は量販店(今では「小売店」と酒屋の自分でも言わないことにショック・・・)にも並ぶので業務用とも言い切れないというなんとも中途半端な立ち位置・・・。

ちなみにその飲食店での飲用シーンを想定し、飲食店での美味しさ、ドリンカビリティ(多分ごくごく飲めるという意味だと思う)の高さを徹底的に追求した中身を開発。

当社独自技術「HHS製法(※)」を新たに採用することで、「のどごしの刺激感」と「後味の締り」を上げ、
麦100%の旨みをしっかりと感じながら、爽快なのどごしを味わえる中味に。

※HHSとは、高温・高圧・蒸気の略で、麦芽から通常の常温・常圧では抽出できない香味成分を抽出する製法。


ということで、高温高圧の蒸気を当てることで何かいい香味成分を引き出すことに成功した模様。
サントリーは泡に関する特許をとっていたり、中々に技術開発がすぐれているのだが、どうもそうしたことは評価されないモルツが悲しい(涙)
自分はすっきりしていて美味しいと思うのだが、麦芽も麦も二倍つっこんだプレモルがもてはやされるのが日本の消費傾向だ。

商売の軋轢を恐れず言えば、プレモルはそれだけ味が濃いのだから、濃い味の料理とあわせるか、もしくはバーなどで最初の一杯を味わって飲むのに適していると思う。

それには中瓶ではぬるくなって苦味が出てきてしまうので、小瓶を出せ出せ言っていたらやはり出た。自分が言ったから出るはずもなく、やはり全国からニーズがあったのだろう。

そして三年金賞の栄誉を放棄してまで味のリニューアルに手をつけたのも、味わいよりもそのドリンカビリティー、沢山飲めるという戦略を取ったからだ。

今やビールの世界で、家庭で缶ビールをしこたま飲むという人はそうそういないだろう。大量に飲むなら新ジャンル(未だに名前が確立されていない)だろうし、逆に少量飲むのにプレミアムビールのニーズが高まっている。

よって、ビールをどかどか飲んでもらうのに業務用、つまり飲食店でのニーズを捉えようとしているのが今回の開発だろう。
酒屋とすれば「業務用専用商品ですから」と言ったほうが飲食店に売りやすいが、瓶を二種類だしたくないメーカーの事情であれば仕方ない。

これにより、プレモルだけでなく、モルツにおいても飲食店で支持されシェアをあげられるか興味深いところです。


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