夏は例年ワインの売上が落ちる季節。しかし、
近年暑い夏には思いっきりひやしたワインが売れている。
数年前から、メーカーさんから
「ブラジルでワインに氷をいれてのまれている」という情報は聞いていた。厚い国なのでビールもコーラもキンキンに冷たくして飲むのは日本でもおなじみなので驚かなかったけど。
さらに南アメリカといえばワインの第三世界?と言われ、豊富な日射量によりタンニンの多いワインが作れるため氷で割って少し薄くなっても十分飲めるのだろう。
フランス ドイツの完成された味の高価なワインは恐れ多くてそんな飲み方は出来ないいが、安くて多少大味なワインなら好きに楽しんで良いはず。もともとスペインではサングリアで飲むし、シャンパンですらキールロワイヤルやブラックベルベットのようなカクテルにもしているのだし。
そんな世界の流れの中で日本のワイン・オン・ザ・ロックにおいては、古来からの日本文化としての
「かちわり」と結びついたらしい。おしゃれなロックグラスではなく、ビールジョッキやチューハイグラスにたっぷりの氷をいれてぐびぐび飲む。あの手羽先のやまちゃんでも似顔絵入りのジョッキで出ている。
じっさい飲んでみると、白ワインは酸味や甘みが抑えられすっきりし
和食に非常に合う。
赤ワインは
渋みが押さえられ実は赤は味が嫌いという人でも「これなら飲める」という人も多いのではないか。そして和食との相性ではボージョレーヌーボーに代表されるライトボディか、逆にあじわいのある赤なら濃い味つけでなければ料理のフレーバーが台無しのところ、
氷温のおかげで赤ワインのフレーバーが抑えられ和食との相性の幅が広がるのではないか。
ちなみにかちわりで飲むには
安いワインでよいのもありがたい。3リットルのバッグ・イン・ボックス(箱のなかにビニール袋に入ったワインが入っているもの)なんかで十分で、それだと注ぐと袋が縮むので空気が入らず少しずつ飲んでも酸化しにくいのでおすすめ。
また買ってしまったが飲んだらまずかったなんてワインもかちわりにしてしまえば結構のめる。それでもだめならそこに
ジンジャエールやコーラを1:1で入れてカクテルにしてもさらにたのしい。
この夏は涼しいメニューで暑さを楽しんでみたいところである。