飲食業界は人手不足・・・

 最近何度か飲食市場の近況を聞く機会がありましたが、そこで出てくるのは「飲食業界は慢性的に人手不足です」ということでした。

 飲食店は他の業態に例を見ないほど開店が多く、同時に閉店が多い業態と言われています。正直「飲み屋でもやれば儲かるだろう」的なオーナーが多いということでしょうが、その講義の中では「個人店の7割、企業の3割の飲食店が一年もたない」というデータを示していたほど甘くはないのです。

 つまり当たれば大当たりもありうるが、その影で外れて消えていく店がゴマンとあるということでしょう。

 さて、そんな中で景気よくボンボン料飲店は出店されていくわけですが、そこに募集を掛けると実に人が集まってこないという話です。

 一つは世の中正社員から臨時社員にシフトが代わりつつあり、その臨時社員の主たるアルバイトのニーズが高まったことがあります。ニーズが高まれば単純に自給も上がります。 大手流通や製造業で、アルバイトが必要になり、高給で漁ってしまうと、どうしても夜で肉体的にもきつく給料も比較的安い料飲店でのバイトは敬遠されることになります。

 またそういう流動労働力をアテにした商売が横行していることは、派遣やアルバイト斡旋会社のCMがどれだけ流れているかを見れば明らかです。つまりアルバイトは常に情報を得て、より高く楽な仕事へとどんどん流れていってしまう、という構造ができあがりつつあり、それがまた条件の悪い料飲店にはマイナスに働いています。

 単純な対策としては、自給を上げればいいわけですが、一般的に売上に占める人件費率は30%といわれており、それが上がると、値段を上げるか、原材料費を削るか、家賃等固定費を下げるか、あとは利益が減るかとなってきます。
 値段を上げれば客が離れ、原材料費を削れば味が落ちる。固定費を削れば立地や雰囲気を損ない、利益が減ればより撤退が早まります。

 よって皆さん「どうやって同じ給料で人を確保し定着させるか」を必死になって工夫しています。その工夫についてはいろいろ聞いていますがまた別の機会に載せたいと思います ^^


同じカテゴリー(酒屋の薀蓄)の記事
甘露醤油
甘露醤油(2011-08-12 20:25)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
飲食業界は人手不足・・・
    コメント(0)